減量を始める前に確認すべきこと
まず大前提として、極端な減量はアマチュアでは推奨されません。試合当日に脱水・低血糖でパフォーマンスが落ちるリスクが大きく、特に成長期の選手では発育への影響も無視できません。減量幅は通常体重の3〜5%以内、月単位の余裕がある計画が基本です。
出場予定階級が決まったら、現在の体重・体脂肪率・1日の摂取カロリーを把握します。日々の体重は朝起きてトイレを済ませた直後に測ると安定します。1週間の平均値で増減を見ると、水分変動に振り回されません。
減量期(4〜2週間前)の食事の基本
減量期は「カロリーを少し減らし、たんぱく質を増やす」のが基本です。極端な糖質制限・断食はおすすめできません。たんぱく質は体重1kgあたり1.5〜2g程度を目安に、肉・魚・卵・大豆製品から摂ります。糖質は完全に抜くのではなく、白米→玄米、菓子パン→おにぎり等、質を入れ替えるイメージです。
脂質はオリーブオイル・青魚・ナッツなど良質なものを残し、揚げ物・加工肉・洋菓子は頻度を減らします。野菜・きのこ・海藻でビタミン・ミネラル・食物繊維を補うと、空腹感のコントロールがしやすくなります。
計量直前の水分・塩分コントロール
計量前日〜当日に1〜2kg程度を水分で調整する選手もいますが、サウナや断水で大量に水を抜く方法は脱水のリスクが大きく、健康面・パフォーマンス面で推奨されません。試合まで時間が短いアマチュア大会では特に危険です。
より安全なのは、計量3日前から塩分を控えめにし、ナトリウム由来の水分貯留を緩やかに抜く方法です。水分そのものは普段通りに摂り、塩分・加工食品の量を控えるだけで、自然に0.5〜1kg程度落ちることがあります。それでも届かない場合は階級設定が無理筋なので、次回の階級から見直しましょう。
計量後のリカバリー栄養
計量後から試合まで時間がある場合(前日計量など)は、消化の良い炭水化物と適量のたんぱく質、十分な水分でゆっくり身体を戻します。おかゆ・うどん・バナナ・スポーツドリンク・卵などが定番です。一度に大量摂取せず、複数回に分けて摂ると胃腸への負担が減ります。
当日計量で試合まで時間が短い場合は、糖質メインの少量補給+電解質を含む水分(経口補水液など)で、エネルギーと血糖だけを最低限上げます。脂質の多い食事や食物繊維の多い食事は消化に時間がかかるため、試合前は避けるのが無難です。
試合終了後の食事
試合後は緊張から解放され、食欲が爆発しがちです。直後にいきなりラーメン・揚げ物・大量のアルコールを入れると、内臓に大きな負担がかかります。まずはたんぱく質と糖質中心の食事(定食・おにぎりとスープなど)で胃を慣らし、好きなものは数時間後に楽しむと身体への負担が減ります。
減量で体重を落としていた選手は、試合後数日で2〜3kg戻るのが普通です。これは脱水状態が解消されただけで、本当の脂肪が増えたわけではありません。元の体重に戻ったところから、次の試合に向けた身体作りを再開しましょう。